杜のまなざし塾、6月医王山編

6月、初夏の杜のまなざし塾は金沢の奥座敷、湯涌温泉から車で15分の医王山を歩かせてもらいました。医王山という名の通りここは、昔加賀藩の時に薬草を採取していた山だそうで、いろんな種類の薬草が自生している杜故、保護され今も割と自然の状態が保たれている山なのです。

今回は養生塾の最終日に単発参加者と合同で開催ということで、下は4歳から上は70代とさらに、青年たちも多く参加してくれ、まさに老若男女の総勢20人弱での杜歩きとなりました。杜のまなざし塾は、頂上を目指したり、自然観察会ではなく、歩き歩き、草花や、樹木さん、昆虫たちと会話?を交わしながらそして、気のいい場で気功をしたりしながら、体の細胞を開き、杜の気とより交流を深めていけることを大切にしています。

前半は平らで広い道をのんびり歩きながら、樹遷さんがふと立ち止まり、様々な樹木や、草花、そしてそこから見えてくる、人と自然の関わりのお話等々。自分たちなら何気なく通り過ぎてしまいそうな風景が、へえー、なるほどとそこから、昔の人がこの里山で暮らしていた風景が見えてくるような、そんな導きをもらえるのがこの会の魅力なのです。

そんなこんなのうちに初めの休憩ポイント、自分の設定時間を大幅に過ぎてしまい、そこで早めの昼食に。樹遷さん早速そこで、石を拾い皆に地質のレクチャー。まだこの地が海の中だったころのお話、何億年という時間を通しての自然の成り立ちの妙に、参加した子供たちもくぎ付け、学びの風景ってこんな感じなんだなとほのぼのとした風景でした。

お腹を満たした後は、山道歩き、少し登りもありで、70代のお母さん、膝に難をかかえ、医師からは人工関節をといわれながらの参加なのですが、前日からの養生塾の参加と、青年たちのホローで、この急な登り道もトライすることに。前後に若者がついての黄門様ご一行なのです。杜のまなざし塾の想いは「いのちひとつらなり」の実感、参加者も体力に様々な違いがあります、屈強なものだけが良しとするのでなく、参加者皆が一つの心で杜と交流することが大切なのです。そんなわけでこのご一行さんの頑張りは皆の喜びなのです。

そんな道を1キロ当たり歩いたところで、自分が下見の時にいいなと思っていたブナの広場に到着、そこで、しばしブナさんたちと交流を、と思いきや足元には一杯のギンリョウソウが。足を踏み入れ植生を壊してはということでここでの気功はあきらめ、更に見晴らし台めざしのウオーキング。白はげ山という可笑し気な名前の金沢市が一望できる見晴らし場に到着ししばしの休憩。

この日は梅雨まじかにも関わらず、湿気のない、北陸には珍しい、本当にさわやかな天気、遠くの海まで見え最高!日頃の行いの良さ!?甘いもので疲れを癒し深呼吸。

そしてここからは帰りのルートという予定だったのですが、最後の所で突然の見事なブナの風景が。樹遷さんのここでしばらく味わいましょうということで、各々が樹木に触れたり、座ったり、自分は初めての参加者と樹木になる気功「站椿功」を楽しんだりとゆったりとした時間を過ごさせてもらいました。站椿功を終え周りを見渡すとそれぞれが杜と一体になっていて、人と自然が対峙するのでなく、共に語り合い、育みあっているような、素適な風景がひろがっていました。まさに杜のまなざし塾の目指す「いのちひとつらなり」の風景なのでした。終わった後の感想でも皆が、時間が止まっていた、細胞が解けていく感じ、自他の区別がなくなった、みんなの穏やかな表情が心地よかった等々、このブナで過ごした時間を細胞に強く記憶されていました。

下山した後は、宿舎前の芝生にての分かち合いタイム。

思ってた以上に距離を歩いたけど、全然足が疲れてない、ちびっ子や、足の不自由なお母さんを自然と皆がホローしているのに人の杜を感じた、肩の力が抜け、今の自分でいいんだと思えた、日常から離れ、こんな時間必要ですねという初参加の方の感想、皆本当に満足な優しい顔になっていました。杜を見るだけでなく、杜からも見られ、見守られているんだよといつも樹遷さんが語られるのですが、本当に杜に包まれ、抱かれている一日だったように思いました。

足に気が通ると疲れないんだよとは樹遷さんの言葉ですが、その後参加者とお話したら、皆が皆なぜか全く足に筋肉痛がなかったと不思議に話してくれるのです。今まで足に自信がなく杜を歩いたことのないお母さんたちも全然疲れがないとのこと、「実は今回自分としては下見で気軽なコースと思い、設定してたのですが、参加者にとっては最初に聞いてたら絶対歩かなかったというハードなコースだったようで、でも気が付いたら最後まで普通に歩けたし良かったという声、だましたつもりではないのです、この場を借りてごめんなさい!?」杜からいただいた自然の力が皆を歩かせてくれたのでしょうか。医王山の杜さんありがとうございました。

多様な変化に富むこの杜、また秋にも歩こうねということで、名残惜しみながらお別れしました。帰り湯涌温泉はしょうぶ湯。何人かの参加者は温泉気功も楽しんだとか。

いつも思うのですが、杜のまなざし塾のあとは参加者皆が本当にやさしいお顔になるんです。これが本来の皆の姿!日常ではどうしても、私はあなたと違うという想いが緊張や力みを生み、体や心のこわばりを生むのでしょうか、でも杜に入り、ブナさんたちと静かな時間を共有するうちにそのこわばりが解け、本来の(いのち)のありように戻れるような。人の内なる杜が回復していくのかもしれませんね。柔らかな新緑のみどりの杜、次は紅葉の杜を又皆と歩けたら有り難し。初めての方も是非ご参加を。心に命の泉が湧き出ますよ。

「次回はもっと短いコースを考えますです、はい」

最後に先導の樹遷さん本当にありがとうございました。    レポートでした。

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